最低限の設定をする

設定画面を開くと大量のわけのわからない設定項目が並んでいて気が遠くなることでしょうが,実のところ,そのうちのほとんどの項目は存在を意識する必要さえありません。以下では,ぜひ設定しておきたい設定項目を紹介します。

なお,設定完了後には忘れず右上の「保存」ボタンをクリックしてください。

最低限の設定項目

表示言語設定

サイドバーにあるアカウント名をクリックするとアカウント設定に飛びます。"Language" という項目を探し,"日本語" に設定します。ログアウトしてから再度ログインすると,表示の7割くらいは日本語になります。

なお,可能であれば英語で使ったほうが何かと楽です。ただこのサイトでは日本語準拠で説明しようと思いますので,ここで紹介しておきます。

サイト基本情報の設定

サイトタイトルの設定

サイドバーの "設定" > "サイト" タブを開き,"サイトタイトル" 欄にサイトのタイトルを入力します。これは html の title 属性として使われます。ついでに下の "規定の言語" 欄に ja と入れておきます(日本語のサイトの場合)。

なお,その下の "デフォルトの作者" と "デフォルトのメールアドレス" はテーマによって使用される場合がある情報で,これらの情報に対応したテーマを使用する場合でかつ公開する必要がある場合にのみ自分のものを書きます。それ以外の場合は,空にするかそのままにしておきます。

その下にあるメタデータの欄に既定で description があるセットアップの場合,"-" アイコンをクリックして消しておきます。そうしないと,デフォルトで書かれているダミーの description がサイトの description として使われてしまいます。

言語・ロケールの設定

"設定" > "システム" タブ > "言語" を開き,"対応" に "ja" と入力してエンターキーを押します。そして,その下にある "デフォルト言語を付加" と "Include default language in file extension" をそれぞれ "いいえ" にします(日本語のみのサイトの場合)。

最初に選択肢した "Language" が管理画面の表示,"サイト" タブの設定が html のメタデータについての設定であるのに対して,これはテーマ等の動作についての設定のようです。ほとんど期待はできませんが,テーマに日本語の翻訳がある場合,それを利用できるようになります。また,用意されていなくても,テーマの languages.yaml を編集することで日本語に対応させやすくなります。

さらに,"設定" > "システム" タブ > "コンテンツ" を開き,"タイムゾーン" を "(UTC+09:00) Asia/Tokyo" に変更します。

キャッシュの(一時的な)無効化

Grav には標準でキャッシュ機構が備わっていて素晴らしいのですが,ログインしているユーザにもキャッシュが表示されるため,そのままだとサイトの表示確認に支障を来します。そのため,サイトが完成するまではキャッシュを無効化しておきます。

"設定" > "システム" タブ > "キャッシュ" を開き,"キャッシュ" を "いいえ" にします。

サイトが完成して飽きてきたら,忘れずにキャッシュを有効化するようにしましょう。

あわせて検討したい設定項目

アクセスカウントの無効化

Grav には単純なアクセスカウント機能がついていますが,ログインしていても自分のアクセスもカウントされるなど,あまり役に立たないので無効化しておきます。

わかりにくいですが,"設定" ではなく "プラグイン" > "Admin Panel" に設定項目があります。"Extras" タブをクリックし,"Visitor tracking" を "無効" にします。

サイトが完成したら有効化してもいいですが,アクセスがあるたびに書き込みが発生することに見合う機能であるかは考えてみてもいいかもしれません。

Matomo アクセス解析をインストールするか(これは RDBMS を必要とします),小規模な個人サイトであれば SaaS 版 GoatCounter(無料アカウントを作って JavaScript コードを貼るだけで使えます)もお勧めです。

Matomo Analytics - The Google Analytics alternative that protects your data

GoatCounter – open source web analytics

Gzip 圧縮の有効化

この項目を有効にするとコンテンツが圧縮されて配信されるようになり,表示が少しだけ速くなるかもしれません。

ほとんどの環境で対応していますが,場合によっては表示に問題が出る原因にもなりえます。

"設定" > "システム" タブ > "キャッシュ" を開き,"Gzip 圧縮" を "はい" にします。

アセットパイプラインの有効化

CSS や JavaScript をひとつにまとめて扱います。これも,少しだけ速くなるかもしれない一方で問題が出るかもしれない機能です。

"設定" > "アセット" タブ > "キャッシュ" を開き,"CSS パイプライン" "JavaScript パイプライン" "JavaScript Module pipeline" をそれぞれ "はい" にします。

プラグインの導入

必要に応じてプラグインを導入したいと感じるかもしれません。

お勧めのプラグインは「プラグインとテーマ」で紹介していますので,あわせてご覧ください。