記事の管理
気にしなくていい部分は気にしない
Grav のファイル管理の仕組みは独特で取っつきにくいです。ただ,SQL 文を書けなくても WordPress を使えるように,Grav のファイル管理の仕組みを詳しく知らなくても Grav は使えます。本稿では,記事を書いて管理する上で最低限把握しておく必要がある部分についてだけ書こうと思います。
Grav のファイル管理の基本のk
Grav ページのファイルシステム上の実体について,記事作成についてのページで簡単に触れました。
以下で述べるのはその応用です。
まず,Grav のファイル管理は Collections と呼ばれる仕組みに基づいています。
Page Collections | Grav Documentation
この中で,意識する必要があるのは published/non-published, visible/non-visible, routable/non-routable, そして type です。また,template と route という概念も理解する必要があります。
published/non-published はそのまま公開・公開前です。非公開にしたい場合,non-published にする必要があります。
visible/non-visible は誤解しうる概念で,ナビゲーション(メニュー等)に表示するかどうかです。ページ自体の表示・非表示でありません。一覧やリンクなどがあれば non-visible のページも見ることができるので注意してください。
routable/non-routable はさらにややこしい概念です。route というのはざっくり言って「指定された URL でそのページを表示するか」を指します。おそらく PHP の route の概念に基づいています。
わかりにくいので実例を出しましょう。URL バーを見ると,この記事は /write-with-grav/articles-management
にあると思います。ここで write-an-article
の親ページである write-with-grav
は,単なるディレクトリではなく,れっきとした記事なのです。"Grav をつかう" というタイトルをつけてあって,それがメニューに表示されています。しかし non-routable なので,リンクは生成されません。/write-with-grav
にアクセスしても,子ページの中で順位が筆頭である /write-with-grav/write-an-article
に飛ばされます。
最後に template です。Grav でこの語が使われるときは,Twig という仕組みにおけるものを指します。固定ページのサイトとして利用する分には,自分で作成するページは "default" だけでしょうから,少なくとも必要になるまでは意識する必要はありません。しかし,ブログとして利用する際にはこの概念も把握しておく必要があります。
少し注意が必要なのは type という語で,上掲のページで示されているように template と同義のように使われている部分もあれば,プログラミングの "型" の意味で使われている場所,また単に日常的な語彙として「種類」を指していることもあります。
実用
より実用的な話をしましょう。以下は記事作成についての話でも触れた管理画面です。
十字キーでのナビゲーションか,数字の部分を押すことで子ページの一覧を開くことができます。そして点が3つ並んだボタンを開くと,以下のようなメニューが開きます。
ここでは記事の状態を概観することができます。
上部にあるえんぴつアイコンを押すと,その記事の編集画面を開くことができます。記事作成時に見たものと同じです。これで記事の加筆修正ができるようになりました!
他に公開後に変更したくなるのは主に親ページやリストでの並び替えでしょう。これはオプションタブからできます。
先述したように記事を単なるディレクトリのように使いたい場合は,"アクセス可能" を "無効" にします。
駆け足でしたが,これで基本的な操作はわかるようになるはず......と思いたいです。